記憶

去ってしまった人の記憶というのは時間が経つと共に風化する。

当たり前の様に身近にいた人でもどんなに大切だと思っていた人でも。

どんなにがんばって顔や声や仕草を思い出そうとしてもぼやぼやとしか思い出せなくなる。とても残念だけど仕方無い事。



ただふとした事で鮮明に思い出す事がある。

風景だとか匂いだとか直接的なことならまだ説明はつくけど、なぜか全然関係ない場所で思い出したりして気持ちのやり場に困る事がたまにある。

こんなんで思い出したくないよ、という時もあるし。

思い出したい時に思い出せなくて出て来なくてもいい時に出て来るんだから記憶ってのはめんどくさいもんだなーと思う。

だけど、その不完全さゆえというか自分固有の物なのに自分の自由にならないからこそ逆に大切に思えるのかもね。