『機動戦士Zガンダム３〜星の鼓動は愛』

2006

監督：富野由悠季
【ストーリー】

連邦軍のエリート組織ティターンズと反地球連邦組織エゥーゴの内戦が激化する一方、クワトロ（シャア）、シロッコ、ジオン軍残党の指導者ハマーン・カーンらの対立によって戦局は混迷を極めていた。



新約Zガンダム最終章。



クライマックスだけあって怒濤の展開。ストーリー展開の早さは前２作と同じだと思うけど、劇内の時間軸が短い分だけ違和感は軽減されたかも。

それでも３陣営であっちの戦艦行ってはドンパチ、こっちの戦艦行ってはドンパチと忙しない事この上ないですが。

子供の頃も多少は思ってたけど、やっぱりこういう設定って無理があるよね。普通に考えて。

敵陣に交渉に行く→交渉決裂→敵を撃ち殺しながら逃走→MSで脱出



幾つかのエピソードがカットされてた。気付いたところでこれくらい。

・ダカールでのシャアの演説

・フォウ再登場

・ロザミア＆サイコガンダムMK2

フォウ、ロザミアはどうでも良いが、ダカールは必要だったんじゃないか？

まぁ、３にこれ突っ込むのは無理だったと思うけどさ。



映像的にはMSの戦闘シーンが多くて、前２作に比べて新画も多くてかなり満足ですた。

特に百式vsキュベレイvsジ・オのグリプス内戦闘はスゴく良かった。期待通り。もっと長くても良かったかも。

クライマックスのZの特攻も新画になっててビリビリきました。

個人的に最後にぶっつぶれた百式が流れて行く映像が欲しかったけど、それだとハッピーエンドに水を差すからさすがに無理か。



『えぇい！まだ終わらんよっ！』



最後に新約について。

もっとも強く感じたのは、主人公・カミーユが死者の為ではなく生者（自分や信じるもの）の為に生きているってことかな。

クライマックスに向けて主要キャストがどんどん死んでいく設定は変わらないんだけど、それの消化の仕方が違ったんだと思う。

それによってもちろんラストも変わった。子供向けアニメ（作られた当時は）とは思えない程陰鬱なラストからハッピーエンドへ。

この昇華の仕方は間違ってなかったと思う。ただやっぱり50話25時間の話を3章4時間半にまとめるのは難しくて、構成自体がもう少しどうにかならなかったのかなーと。

新画と旧画の件にしてもストーリー構成についてももったいなかったという印象が強い。



『機動戦士Zガンダム２〜恋人たち』

『機動戦士Zガンダム〜星を継ぐ者』