『ゆれる』
2006:西川美和
ややネタバレ。
弟は東京で自由に生きるカメラマン、兄は故郷のガソリンスタンドで働く実直な家族思い。
ある日そんな兄が事故?事件?を起こしてしまう。
二人の兄弟の複雑な想いのゆらぎをテーマにした作品。
弟は兄を無実にしようと懸命になり、兄は自分の罪を償おうと次第に変容していく。
香川照之とオダギリジョーの演技がとにかく圧巻。
法廷での最後に二人が少しずつ微笑みを浮かべるシーンがとても印象的でした。
弟のそれは自分が思っていた人間とは違っていた兄に向けられたもの。
そして兄のそれはきっと誰にも迷惑をかけずに罪を償えるというある種満足の笑みだったんだろうと思う(その時はよくわからなかったんだけど)。
事件後の橋の上で映った兄の手の傷が全ての答えだったのね。
スタッフロールが流れきるまでほとんどの人が席を立たない映画を久しぶりに観ました。とても満足。