『Beautiful Mind』

beautiful_mind.jpg2004

監督:ロン・ハワード



ネタバレ注意
【ストーリー】

プリンストン大学の数学科に在籍している数学の天才ナッシュは、念願のマサチューセッツ大の研究所で働くことに。

ところが彼のもとに諜報員バーチャーがやってきて、雑誌に隠されたソ連の暗号解読を依頼する。彼は承諾するが、そのことがやがて、彼の精神を侵していくことに…。

実在した天才数学者ジョン・ナッシュの絶望と奇跡の半生を描いた、アカデミー賞4部門に輝く感動のヒューマン・ドラマ。



ずっと前に観たいと思ったきり忘れてたんだけどやっと観ました。

多分観たいと思った時は実在の人物の映画だって分かってたはずなんだけど、そういうのすっかり忘れてたのでストーリー自体楽しめました。

途中で「数学者→暗号解読」って随分短絡的な話だなーと思ってしまったんだけど、もちろん全然そんなことはありませんでしたね。

精神分裂症を自覚してから出てくるキャストが実在の人物かどうかいちいちドキドキしながら観てました。最後の方にナッシュが「初対面の人は他の人に見える事を確認しないと」と言ったのが面白かった。



この映画を観て強く感じた事は、自分の信じていた人(こと)を否定するのは簡単ではないだろうなということ。

胡散臭い諜報員はどうでも良いとして、初めて(であろう)自分が心を開けた友人が実は自分の頭が作り上げた架空の人物で、病気を克服する為にはその存在を否定しなければいけない。これは苦しいだろう。

例えば今僕が(それほど多くない)親しい友人が架空の人物だったとしてもなかなかそうは出来ないと思う。自分を全否定するのと同じくらいのことだと思うから。

それが出来たのは本人の強さと現実で支えてくれて奥さんの力なのかな。



「君は最高の友達だった。でももう話す事は出来ない。」